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2018年1月4日

肺気腫、息切れ症候群、逆流性食道炎……合併症で死に至る「ぜんそく」の恐怖-10 佐野靖之 「隠れぜんそく」-01章 発売元 株式会社 幻冬舎より

社会復帰が不可能になるケースも

 死ぬまでとはいかなくても、ぜんそくの重症化がもたらす弊害はさまざまにあります。
私が診ている患者にもよくあるケースが、最初はとても軽い症状だったのに、「まだ頑張れる」「もっと頑張れる」と無理して仕事を続けているらちに、ある日を境に重症化してしまうというケースです。
 例えば、20代の女性で、ぜんそくになったばかりという患者がいました。この女性は、勤めている会社が忙しくて、かなり苦しいが受診ができないというのです。
 ぜんそくは、仕事が忙しくなるとよけいに苦しくなる病気です。過労が発作を引き起こすのです。長い間受診ができないから、当然、薬もなくなってしまいます。やっと来院したときに、まず点滴をしてから薬を出せるだけ出してあげてはいたのですが、そうした状況が1年、2年と続いているうちに、症状はどんどん悪くなっていってしまい、とうとうかなりの重症になってしまいました。ぜんそくになりたての頃は軽症だったのですが、結局、体を動かすことが難しいほどの状態になり、仕事も辞めざるを得なくなったのです。
 この女性のように患者の中には、無理を重ねてきちんと治療を受けなかったせいで重症化が進み、普通の生活すらままならなくなる人も少なくありません。



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