2018年1月9日
ポルト観光(62)第4章 滞在2日目 §2 ドン・ルイス一世橋とカフェ・グアラニー 影山喜一
サン・ベント駅アズレージョ
クレリゴス教会を出て左に少し進むとサン・ベント駅が瀟洒な構えを楚々と現わす。路の側が全面開放されていて、右隅の窓口でチケットを買う。50畳ほどの待合室を兼ねたオープンスペースの左右の壁に素晴らしいアズレージョ(ポルトガル特産の装飾タイル)が貼り巡らされている。2万枚のアズレージョを用いた絵は、ジョアン一世のポルト入城などを描いたジョルジュ・コラソの作品らしい。薄い藍色の描く画面は、淡い臨場感で観る者の心を和ませる。規模は遥かに大きいけれどマドリッドのアトーチャ駅よりも、私にはアズレージョで優しく迎えるポルトの駅がずっと好ましい。もっとも、鉄道の利用客はあまり多くなさそうである。市内の数か所に乗り場のあるバスを使いたがるのではなかろうか。サン・ベント駅は、あくまで観光名所と位置付けるべきか。